意外と重要!?ケーブルの力 USB編
ここ近年、映像のみならず技術の進化は目まぐるしいスピードで進んでいます。
意外と見落としがちなケーブルもその一つです。
今回はUSB Type-Cについてフォーカスします。
左がUSB Type-C[Thunderbolt3]、右がHDMIのポート(挿し口)になります。
USB界に問題児が登場!?
USBの新規格[USB Type-C](以下、”Type-C”)をご存じですか?
これです。
ノートPCやスマートフォン、タブレットに使われているのをよく見かけます。
ゲーム機だとNintendo Switchにも使われていますね。
USBは今までに何度かバージョンアップしています。
その度にデータ転送速度は上がってきました。
簡単に書くと下のような感じです。
では、先程のこのType-Cケーブル。
上の表ではどの位置にあたるのか。
実はこのType-Cケーブルは一番下の2.0程度の速度しかありません。
誤解を受けやすいのはこれです。
Type-Cというのは外側の形状の規格を指していて、転送速度は統一されていません。
Type-Cだから速いというのは間違いです。
冒頭のポート(挿し口)の方はThunderbolt3まで対応していますが、
先程のケーブルを挿してもUSB2.0までの速度しか速度は出ません。
なんとType-Cの基本的な性能はUSB2.0です。
その土台にUSB3.xやThunderbolt3、PD機能などオプションを付けられます。
※PD機能とは…(PowerDelivery 充電機能のこと)
ケーブルを購入する際は、どの通信規格のType-Cなのかチェックしましょう。
Type-Cなのに充電できない!
PD機能が非対応だと電力供給ができません。
スマホやタブレット用のものはほぼ付いていると思いますが、
外付けHDDなどデータ転送用と混同しがちなノートPC用のものを購入する時は注意が必要です。
いつまで経っても充電できない…故障したのかな?と思うのは早計です。
Thunderbolt3はUSB Type-Cじゃないの!?
いいえ。
Thunderbolt3はUSB Type-C規格で作られる事が決められています。
ですので、Thunderbolt3が使える端子はType-Cだけです。
強力な転送速度、映像信号転送機能を持つThunderbolt3ですが注意点があります。
同じThunderbolt3でも、機能的にそこから3種類に分かれています。
1.Thunderbolt3(パッシブケーブル0.5m未満)
転送速度40Gbps、映像信号送出〇
Thunderbolt3の性能をフルで受けられます
2.Thunderbolt3(パッシブケーブル0.5m以上)
転送速度20Gbps、映像信号送出〇
転送速度が半減します(20Gbpsも充分高速ですが)
3.Thunderbolt3(アクティブケーブル)
転送速度40Gbps、映像信号送出×
データ転送のみに特化したもので、ケーブル長は関係ありません。
パッシブケーブルは長さで転送速度が大きく変わります、0.5mが目安です。
もちろんベースとなる基本的なUSB2.0の機能は3種とも使えます。
先程のPD機能(充電)は非対応のものもあります。
USB3.2?
USB3.2というバージョンがあります。
3.1系と何が違うのでしょうか…説明するよりまず下図をご覧ください。
いかがでしょうか。
実は3.2というのは3.1の名称が変わったものだったのです。(まぎらわしいですよね)
よくみると、新登場したものもあります。
USB3.2 Gen 2×2はこのUSB3.2から新たに出てきたものです。
データ転送速度も現状最速の20Gbps、コネクタの形状はtype-Cのみとなっています。
USBやtype-Cの誤解されそうな所をピックアップしてみましたが、いかがでしたか?
まだまだ過渡期の端子で、少し煩わしい印象も受けますが様々な情報端末と連携しやすい端子です。
適切なケーブルを使う事でバッチリその恩恵を授かることができるでしょう。
長尺の収録素材を作業PCへコピーする。
もしかしたらその時間、ケーブル1本改めるだけで大きな時間短縮に繋がるかもしれません。
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