この仕事を選んだ元々のキッカケは、小学生の時の社会科見学でした。
地元長崎のテレビ局のスタジオ見学に行った時に女性のスタッフさんがいて、テレビ業界は男性ばかりのイメージだったので、「あー、女性でもなれるんだ。カッコイイな!」って。
小さい頃からテレビが大好きで。ザ・テレビっ子だったんですよ。
「はじめてのおつかい」が好きで、子どもがただ買い物に行くだけなのにその一生懸命さに泣いちゃうんですよね。
企画も音楽も大好き。画面の文字が子どもの気持ちに合わせて色とか動きとか変えてて作り方も面白いなあって見てました。

大学の時に広告学のゼミがあって、すごく魅かれて。
先生がタイの方だったんですけど、世界のCMとかも見せてもらったりしてコマーシャルに段々興味を持つようになりました。
CMって「秒」の世界じゃないですか。「分」もない中で言いたい事伝えるのが、おもしろいなって。

音にしても、色にしても、その短い中に全部詰まっているような魅力を感じてCM好きになりましたね。


大学に入学した頃、自分の事を人見知りだと思ってたんですよね。
同年代の人と話すのが、あまり得意じゃなかったんですよ。サークルとかにも入りそびれてしまって。

だから大学の時はひたすらバイトをしてました。多い時は、レストランとテレビ局と家庭教師の3つを掛け持ちしてました。
テレビ局はバイトというよりも勉強の意識が強かったんですけどね。

最初レストランにはキッチン志望で入ったんですよ、人と話したくなくて(笑)
結局、人が足りないから接客の方もやってくれと。はじめは本当に嫌で、怖くて泣いてました。
テレビ局の方はデスクで報道部のお手伝いをしたんですけど、電話大っ嫌いで。絶対とりたくなくて(笑)
「鳴るなー!(願」って思って。
「あー光ったー!(怖」って。

一度クレームもらった事もあって。
その時、自分が嫌だと思ったら相手にも嫌だっていうのが伝わるんだなって事に気付けたんです。
自分がイヤだって思って話すと、相手もイヤな思いするし。
それが結局自分に返ってくる位なら、自分が楽しくすれば相手も楽しくなって楽しい事が返ってくるんじゃないかって思えて。
それから接客や電話応対の仕方を変えるようにしたら自然と楽しくなってきて。

レストランには幅広い年齢層のお客さんがいらっしゃって。
中でも「私、年離れている方が喋れる!」っていうのに気付けたのは大きかったですね。
田舎なので、おじいちゃんおばあちゃんいっぱい来るんですよね(笑)

結局、話す方に身を置いちゃってたんですよ。

人見知りだってずっと思い込んでて。思い込んでて、実は違ったんですよ(笑)
アルバイトのおかげで、めっちゃ成長しました。アルバイトはした方がいいですね。



この一年で特に印象に残っているのが地方自治体のPR動画と地域制作ドラマです。
私も田舎育ちなんですけど、田舎ってそういうCMの撮影とかが来ると、もうそれだけで元気になるんですよ。
人もですけど、町全体が。それだけで、大騒ぎ。
テレビに映る。ネットに載る。一大事件になって。
それで喜んでもらえるの、すごく嬉しい。
住んでた所でそういうのがあったら、オンエアの日とか撮影の日とかみんなで集結するんですよ。

来てもらう方と行く方、どちらも経験ができました。
都会とかの最新トレンドもいいんですけど、まだスポットライトを浴びてない人とかに出会いたい。
田舎や町を盛り上げていきたい。っていう気持ちは強いですね。



元々何かを作るってことをしたかったんです、現場で。
映像プロダクションに興味があって調べていた時に、VSQを見つけて。
説明会に行った時に、すごく雰囲気がいいなって。
作品についてはある程度わかるんですけど、やっぱりそれを作ってる現場を知りたい、作ってる人が見たいじゃないですか。
それらがVSQは一番見えて、説明している人たちもすごく明るくて。
そういう安心感もあってVSQを選びました。

大学までずっと長崎に住んでて、就職をキッカケに福岡に来て、一人暮らしも初めてで。
元々大学までは実家は出ない、働いて自分で稼げるようになってから出ようって決めてました。
4姉妹の長女なので、親にお世話になるうちは実家にいて、就職してからやりたい事しようと思って出てきました。
今妹たちからいいように使われてます、福岡来る時「泊めてー」とか(笑)

仕事をはじめて良かったのは、色んな人と関われる事。
ロケ先で行った地域の人やお店の人、スタッフも。
プロの仕事を間近で見られる。カメラマン、編集、照明とか。
皆さん、教えてくれる所は、もちろん教えてくれる。
でも同じ立場で接してくれる時もあって。そう、立場上は変わらないじゃないですか。
1年目だろうと、10年だろうと、20年だろうと、求められる事は変わらない。
そういう人達と仕事をさせてもらえるのは、すごくありがたいですね。

感動の発見もたくさんあります。動いている人数も、すごいじゃないですか。
あの数十秒の中で、何十人も動いていたり。

ハードな仕事であることはある程度覚悟して入ったんですけど、仕事の幅が広いなと感じています。他の仕事に比べて。
他社のスタッフさん、演者さんとの連絡を取り合ったり、資料作ったり。
小道具作りとか美術の仕事も制作がやったりする事もあるし、現場で体育会的な動きをする事もあります。
幅が広い分、絶対どこかで出来ない事はでてくるので、そういう所を教えてもらいながら今やっています。
年が近い人も多いですし、 聞いたら教えてくれる人ばっかりですし、プロデューサー、ディレクターも必ずフォローしてくれます。
当面は色んな人に「志田」っていう名前を覚えてもらうのが目標ですね。



皆さん、資格取らなきゃ、勉強しなきゃって焦ると思うんですけど。
それより好きな事を、好きなだけ極めたほうがいいと思います。
自分が興味ない事を得ようとするよりは。
私自身がただ「好き」な気持ちでやってきた人間なので。

就活してる時に私も何かしなきゃとか思ってたんですけど。
何か資格取らなきゃとか、企業研究とか、自己分析とか(笑)
しようと思ったんですけど、何からしていいのか全然わかんないし。
実際はそんなに進まないですよ、あまりやる気も起きなくて。

それよりも、自分が好きな事を誰も上はいない位まで極めた方が、この業界は特にいいんじゃないかなって思います。
だから、何か自分がこれが好きだって思えるものを見つけてもらえたらいいですね。

あ、でも車の運転はできた方がいいです。免許は取っておきましょう(笑)



企画から納品まで1ヶ月以上かかることも。
PMとして特に大変だったのは小道具作りです。自分が作った物がそのままオンエアされるので気合も入りました。
携わったCMをテレビで見て、ようやく実感と達成感がわいてきます。

※PM(プロダクションマネージャー:制作進行)

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撮影で小道具の点検。
子どもの頃、テレビで見たカチンコ。
憧れてた小道具の一つです。

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撮影で使うセット。
大道具から小道具まで形も様々。
準備・点検はとても重要です。

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休日は外出する事が多いです。
友達とスイーツを求めて散策してます。
福岡のお店にも随分詳しくなりました。

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